あんちょビさんの休⽇の朝は早い。
GBとお気に⼊りのウエアとギアに袖を通し、
いつものルーティンが始まる。
早朝の静けさの中、
キーをひねると電⼦⾳が鳴って、
メーターがパッと⽬を覚ます。
セルを回した瞬間、GBのエンジンが⿎動を刻み始める。
今⽇が、ここから動き出す。
まだ少し冷たい、眠ったままの住宅街。
アクセルをゆっくり開けると、
GBの⼒強いエンジンとともに朝が動き出す。
気持ちはもう、⾛り出している。
GBならではのエンジンのリズムを感じながら、今⽇はちょっとだけ遠くへ。
街を抜けるたび、空気も景⾊も変わっていく。
ミラーの中で、いつもの⽇常がそっと⼩さくなっていった。
肩をすり抜ける⾵は、少し冷たいのにどこかやさしくて、
⾃由の匂いが混ざっている。
遠くに連なる⼭、低めの空。
GBのアクセルを開けるたび、
エンジン⾳と⼀緒に、⼼まで軽くなっていく。
展望台の⽚隅にGBを停めると、エンジンの熱だけが静かに残った。
⽬の前に広がるのは、さっきまで⾛っていた街。
GBは主張しないのに、いつも⼀歩前へ連れていってくれる
あんちょビさんの⼼強いパートナーだ。
展望台を後にして、
さっきまで⾒下ろしていた街が、少しずつ近づいてくる。
あんちょビさんお気に⼊りのカフェへ。
オーダーしたラテには可愛らしいラテアートが描かれていた。
ショーケースには、焼き上がったばかりのデニッシュ。
層を重ねた⽣地からバターの⾹りがガラス越しにも伝わってくる。
店先に停めたGBは、
さっきまで⼒強く⾛っていたなんて思えないほど静かで穏やか。
逆光を受けたその姿が、
なぜか少し誇らしそうに⾒えた。
ランチを終えカフェを出ると、
あんちょビさん海へ向かった。
⽬の前に現れる⼤きな橋。⾵が⼀気に表情を変える。
左右に⼤きく開けた視界の先に、きらめく海。
眼下に広がる⽔⾯を感じながら、
潮の⾹りがふっと届いて、
豪華客船やクレーンが⾒えきた。
あんちょビさんお気に⼊りの場所。
ここに来ると、気持ちがすっとリセットされる。
遠くで船の汽笛が低くやさしく響いている。
この安⼼感を静かに味わっていた。
あんちょビさんお気に⼊りのアパレルショップから
先⽇新作情報が⼊っていたが、
⽇々の忙しさに追われずっと後回しになっていた。
このショップのコンセプトは、
“⾛る姿まで含めてコーディネートすること”。
GBを店内のミラーの前にそっと寄せ、シートにまたがり、
袖の⻑さや膝の位置、⾜の曲がり具合を確かめる。
ただ可愛いだけじゃなく、正しく⾛れることが
ライディングの⼀部なんだと、⾃然にわかってきた。
気づけばいつの間にかバイクの話で盛り上がっていて、
時間を忘れて⻑居してしまう。
そんな流れも、ここではいつものこと、、、
家までのいちばん近道は知ってるけど、
GBと出会ってから、「帰る」という時間は、
ただ終わらせるものじゃなくて、
気持ちをゆっくり整えていくための⼤切なひとときになった。
出会った景⾊や、交わした⾔葉、胸に残る余韻を、
気持ちのいい景⾊の中を⾛りながら、
GBと⼀緒にひとつずつ整えていく。
それは⽇常に戻る前のあんちょビさんのルーティン。
ガレージに戻ったその瞬間から、
次の楽しみは、もう静かに⼼の中で動き始めていた。
さぁGBと次はどこに⾏こう。